「投資信託って何を基準に選んだらいいの?」という方のために、今回の記事をご用意しました。
ステップ
つみたてNISAについては、以下の順番で読み進めるのがおすすめです♪
①【元銀行員がリスク解説】教員がつみたてNISAをやるべき4つの理由
②【投資6年目の収益報告】我が家の「つみたてNISA」実情大公開!
③この記事
これさえ乗り越えれば積み立てスタートです!
あと少しがんばりましょう!
こんな方におすすめ
- 投資信託の選び方の基本が知りたい
- ネットでよく見る銘柄が本当にオススメなのか疑問
- できるだけ大きな利益が狙える銘柄を購入したい
証券会社によっては、運用成績ランキングなど、運用者が選びやすいようなランキングを作ってくれている場合もあります。
もちろん手軽にそこから選んでもいいのですが、今回は銘柄選びの際に見るべきポイントを3つだけご紹介します!
このポイントさえ守れば、効率の良い運用ができる銘柄を自分自身で選ぶことができるようになりますよ。
タップできる目次
投資信託ってどんな商品なの?
投資信託の商品性の説明の前に、まずはみなさん「株式」とは何かを考えてみてください。
Q.株式を購入すると、何に投資できる?
A.その株式を発行している企業
・・・「株式会社」とは株式を発行して資金を調達する会社のことです。
対して投資信託とは株式のように1つの企業だけではなく、複数の地域・金融資産クラスが組み合わせられたパッケージ商品のことを言います。
【地域】国内・海外(先進国・新興国など)
【金融資産クラス】債券・株式・REIT(リート:不動産のこと)など
- 日本の債券
- 日本のREIT
- アメリカの株式
- 新興国の株式
・・・といった具合です。
投資のプロである”ファンドマネージャー”という人たちが、私たちの代わりにこれらを上手に組み合わせて運用してくれます。株式投資よりも初心者向けと言われているのはそのためです。
上の画像は「アメリカの株式」で構成された銘柄(SBI・V・S&P500インデックスファンド)の配分比率の例です。これを見ていただくとイメージしやすいかと思います。
「アメリカの株式」と一口に言っても、アップルやアマゾンなどの複数の企業の株式で構成されていますね。
このように、投資信託は1つの銘柄の中にたくさんの企業や資産が含まれています。
投資の鉄則「分散」
ここでもう一度、先ほどの株式の例を思い出してみると、1つの株式を買うと1つの企業に投資することになります。
ではその企業が倒産したら投資したお金はどうなるでしょうか?
…当然マイナスになってしまいますよね。
対して投資信託ではどうなるかというと、1つの企業が倒産したとしても商品に一緒にパッケージされた他の企業がありますので、株式ほど大きな損失はありません。
これがリスクを減らすための投資対象の分散という考え方になります。
投資信託では1つの銘柄の中で分散ができる点も、初心者向けと言われる理由の一つです。
「卵を一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。
複数のカゴに分けて入れておくことで、1つのカゴを落としてしまっても他のカゴが無事なら卵が残っているということ。
ポイント1.分散できるように選ぶ
上で説明した通り、そもそも投資信託は1つの銘柄の中でも十分分散できています。
さらにリスクを減らすために、異なる国や金融資産クラスを組み合わせるとより安心です。
例えば上記の「アメリカの株式」に投資する銘柄であれば、その他に、
「新興国の債券」
「日本のREIT」
などで構成された銘柄を組み合わせていく考え方です。
「バランスファンド」といってその銘柄の中だけで、様々な金融資産を組み合わせたバランス型の商品もあります。
初心者のうちは管理のしやすい1~2つずつから始め、慣れてきたら4~5つ程度に増やしていくとやりやすいかなと思います。
全体で見たときに極端に偏った資産配分にならないようにしようね♪
投資の鉄則「長期」
iDeCoやつみたてNISAでは、運用期間が20年~人によっては40年程度の長期にわたることも。
そのため短期売買を繰り返すのではなく、同じ銘柄を保有し続けることで利益を出す方が適しています。
長期運用を効率よく行うために見るべきポイントは2つ!
ポイント2.手数料が安いものを選ぶ
投資対象や条件が同じもの同士で悩んでしまった場合は、迷わず手数料が安い方を選んでください。
長期になればなるほど、わずかな手数料の違いが大きな差を生むためです。
それぞれの手数料は、証券口座のHPなどから銘柄検索を利用することで見ることができるので必ずチェックしましょう!
投資信託を運用する際にかかる手数料は以下の3つのタイミングで発生します。
購入するとき | 保有しているとき | 売却するとき |
・購入時手数料 | ・信託報酬 | ・解約時手数料 ・信託財産留保額 |
購入時手数料と解約時手数料はその名の通りなので説明不要かと思います。
では信託報酬(しんたくほうしゅう)と信託財産留保額(しんたくざいさんりゅうほがく)とは何でしょうか。
信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のことです。
SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0170.html
信託財産留保額とは、投資信託を解約する際に投資家が支払う費用のことです。ただし、別途投資家が支払うのではなく、「基準価額に対して何%」といった形で解約代金から差し引かれます。(中略)
SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0169.html
投資信託を保有し続ける投資家に迷惑がかからないようにするための費用です。なぜなら、解約して投資家に代金を支払うためには、投資信託の中の資産を売却する必要があり、そのための手数料がかかるからです。
運用効率に大きく関わるため、手数料はできるだけ安いものを選びます。
特に信託報酬は運用期間中ずっとかかるものなので、長期運用を目的とした投資では最終的なパフォーマンスに大きく差が出てしまいます。
信託報酬の目安は年0.5~2.5%。つまり画像の銘柄はかなり低コストと言えます。
ポイント3.運用成績が良いものを選ぶ
運用成績を見るためには多くの項目がありますが、今回は最重要なトータルリターン、シャープ・レシオの2つに絞ってご紹介します。
「…と言われてもよくわかりません!」という方がほとんどだと思います。
ここでも実際の画面を用いて説明します!
トータルリターンの見方
それぞれの銘柄の詳細画面には、画像のような運用実績が詳細な数値で載っています。
トータルリターンとは、対象期間中に投資信託がどれくらい値上がり・値下がりしたかを表した数値です。
高いほど運用成績が良かったことを表します。
しかしあくまでもトータルリターンは過去の実績。
今後もこの数値が続くわけではないので、目安と思ってくださいね。
上の画像では「リターン(期間)」と「リターン(期間)楽天証券分類平均」が載っています。画像の銘柄は平均よりも良い成績であることが読み取れますね。
シャープ・レシオの見方
シャープ・レシオとは簡単に言うと、リスク当たりのリターン(リターン÷リスク)のこと。
いわゆるコストパフォーマンスという認識で大丈夫です。
「リスクは小さいけれど、収益性が高いものを選びましょう」ということです。
シャープ・レシオは1を超えると優秀であるとされていますので、画像の銘柄は良い商品であることがうかがえますね。
正しい銘柄選びで効率よく運用しよう
今回は、投資信託の銘柄を選ぶ際のポイントを3つお伝えしました。
多くの銘柄の中から選ぶのは大変ですが、迷ったときはぜひご紹介した3つのポイントを参考にしてみてくださいね。
ここでしっかり選べるかどうかで、将来の資産に大きく差がつきます。
iDeCoやつみたてNISAの場合は、銘柄を選んで金額設定さえ終わらせてしまえば毎月自動引き落としが開始されますのであと少しです!
これさえ終われば積み立てがスタートできますよ!
素敵な投資家デビューになるよう、健闘を祈っています。最後までお読みいただきありがとうございました!